ホルモン補充療法で気軽な更年期を
●ホルモン補充療法とは?
「ホルモン補充療法」とは、医薬品によって外部から直接、女性ホルモンを摂取する方法です。
この治療法は、主に「更年期障害」の治療法として用いられています。
更年期障害は基本的に「閉経」に伴って体内の女性ホルモンの分泌量が急激に減少することで、様々な症状を呈します。
若い世代に比べて体内で女性ホルモンを生成する能力自体が低下しているので、民間療法的な女性ホルモン増加方法はあまり効き目を発揮しません。
外部から直接、女性ホルモンを補充することに抵抗感を感じる人も少なくありませんが、女性ホルモンの低下に伴う諸症状を根本から解決するためには必要なことなのです。
●日本とホルモン補充療法
しかし、日本では欧米諸国に比べてホルモン補充療法が一般的ではないのも事実です。
その原因の一つは、「ホルモン補充療法で乳がんのリスクが高まる」という情報が拡散したことです。
確かにネットでも数々の関連情報が騒がれていますが、具体的な因果関係については医学的に否定されているのが現在の主流です。正しいホルモン補充療法を行えば、がんのリスクには影響しないのです。
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●更年期障害と周囲の理解
更年期障害は、それそのものは命にかかわることはありません。また、不定愁訴のような扱いを受けることもあり、家族や会社での理解を得られないことも多いです。
自分自身はつらい症状がはっきりと自覚できているのに、それを周囲に理解してもらえないことは精神症状を引き起こす原因にもなり、それを原因として自律神経の失調をより悪化させる可能性が高まります。
また、そうした期間が長ければ長いほど、周囲の理解度による更年期障害の悪化は進みやすくなり、重度の精神疾患に発展するケースも決して珍しいものでもありません。
つまり、症状を長引かせることも、それを我慢することも、決して良いものではなく、むしろ唾棄すべきものであると解釈することができます。
更年期障害は積極的に解消するべき病気であるということです。
●ホルモン補充療法の実際の効き目のほどは?
ホルモン補充療法は更年期障害の治療に効果的であり、更年期障害は治療するべきものであることはご理解いただけたかと思います。
では、それを踏まえたうえで「ホルモン補充療法は効き目があるのか?」について最後の締めとしましょう。
ホルモン補充療法によって更年期障害の改善が見込まれるのは、全体の約80%にも上るとされています。
また、薬のタイプにも「張り薬」「塗り薬」などのタイプがあり、手軽に利用できるというのも魅力的です。
手軽に利用できるということは、それだけ多くの人がその恩恵を享受しやすいということにほかなりません。
しかも、更年期障害は急激な女性ホルモンの減少による体の「不慣れ」が原因なので、次第にホルモン補充療法を必要としなくなります。
それまでの間はホルモン補充のための薬を用いるとしても、そこまで大きな出費にはならないはずです。
長ければ数年間、人それぞれに数多くの症状を呈することを考えれば、ちょっと病院へ行って薬を処方してもらえば、あとは定期的に通院して様子を見れば良いだけのことです。
それだけで8割の人は更年期障害の恐怖から逃れられることを考えれば、簡単な話なのです。