更年期の尿漏れ、おしっこの悩み
出産後に尿漏れの悩みを持つ女性は少なくないのですが、更年期時期になると更に増えると言われています。
40代では3人に1人が、50代になると更に多くの女性たちが、尿漏れや尿トラブルの悩みを抱えているのですね。
60-70代以上の高齢の男性にも、尿失禁や尿漏れはありますが、女性は圧倒的に年齢層が低いのです。
腹圧性による尿漏れ
大声で笑ったり、くしゃみをしたり、重いものを持つために踏ん張ったり、お腹に力がかかったりした時に、膀胱が圧迫されて尿漏れを起こします。
加齢による筋力低下とともに、骨盤の歪み骨盤底筋の不具合などで、膀胱や尿道が若い頃のように機能しないために起きるのです。
骨盤底筋とは、骨盤の中で膀胱と尿道を支えている筋肉のことです。
尿漏れ経験者の9割以上が、出産を経験している女性なのも、骨盤や骨盤底筋の影響が大きいと言えるのでしょう。
切迫性の尿漏れ
急な尿意に対して、トイレまで我慢できなくて尿漏れしてしまう・・・というようなトラブルもあります。
加齢によって、尿コントロール機能を左右する神経の働きが鈍くなってしまい、尿を貯めたり、尿意を感じる機能が鈍くなるうためというのもあります。
年齢とともに頻尿(頻繁に尿意を覚える症状)を訴える女性が多いのも、畜尿(尿を貯める機能)機能の衰えともいえますね。
自律神経の乱れや、精神的に気に病み過ぎることによって、余計に悪化するケースもあります。
一般的な頻尿、尿漏れ、尿失禁、尿意切迫などには抗コリン薬ので治療します。
女性ホルモンと頻尿、尿漏れの関係
女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減ると、膣や尿道などの血流量も減少して、新陳代謝が悪くなってきます。
コラーゲンも減ってくるので、骨盤底を支える骨盤底筋も支える力が落ちてきます(筋力低下の一種ですね)
膣や尿道の粘膜、周辺組織などの弾力も落ちてきて、尿漏れや尿失禁、頻尿、膀胱炎などの尿トラブルが増えてくるのです。
女性の骨盤底筋は、もともと柔軟にできています。
生理周期によって開閉を繰り返していた骨盤は徐々に開き気味になっていき、閉経の頃には完全に開ききってしまいます。
特に、出産によって骨盤底筋には大きな負担がかかっているので、衰えやすいのですね。
出産経験者の場合は、尿漏れは仕方ないと言えるのでしょう。
出産した女性なら誰でもが経験するトラブルとして、ショックを受け過ぎないように、気にし過ぎないようにすることも大切です。
実は「みんなが抱えているの悩み」なのですから。
対処法として、尿ケア専用品もたくさん市販されていますね。
最近の尿漏れケア用品は、吸水量や消臭効果に優れていて、臭いも気にならず、かなりな優れものです。
出産後の骨盤体操などを、継続して実施するのも骨盤底筋の筋力保持には効果的ですよ。
女性ホルモンのエストロゲンを補充するようなホルモン補充療法により、尿道粘膜の萎縮を改善し、ひどい排尿困難などの改善もできます。